でももう、これまでの日本のオペレーションシステムは崩壊を始めている。これから新しいシステムが出来るまで、個人はどんどん解放されてゆくだろう。
だから個人はもっと自由に生きていい。好きなことを好きなようにして生きるべきだ。崩壊するシステムの中に自己を埋没させるべきではない。
これまでの日本の社会では、個人主義と集団主義は対立する考え方であり、個人主義とは、要するに「わがまま」だった。
しかし「個人」と「社会」は、本来、対極の関係にない。
個人の自由を追求することと、社会の利益に貢献することは矛盾しない。個人が幸福になることと社会が発展することは同時に達せられるのだ。
今こそ集団主義の「空気」の呪縛をやぶり、個を確立する時期だ。
まずは社会の期待に応えるのをやめよう。
日本人の幸福度が低いのは、周りの期待に応えて自己を抑制するからだ。そこで本連載の第1回コラム「現代の勝ち組は実はニート!?」では、“一旦、社会のレールを降りよ”といった。
冗談で言っているわけではない。
僕自身がそうだ。僕は30歳で会社を辞め、一旦レールを降りた。
次に、自分の脚で立ってみる。自由を手にすべく、あがいてみる。自由とは、自分を生きるということだ。
自由は不安を伴うが
幸せになるための絶対条件だ
「自由」と「安定」を秤にかければ、多くの人は「安定」に気持ちが傾く。
その差を埋めてくれるのは「勇気」と「知識」だ。
僕が会社を辞めた時、年金も将来も経済もすべてに対して不安だった。
起業の初期に抱いた、小さな部屋の堅いパイプ椅子の感触や、どうしようもない孤独感や劣等感は、決して忘れないだろう。