「キャロット・ラぺ」を
おいしく作るコツ
フランス家庭料理も、本書でポイントさえ押さえておけば、難しくない料理が大半です。
誰もがにんじん好きになるフレンチ定番サラダの「キャロット・ラぺ」(本書 p90)は塩の量に気をつけ、水分をしっかり絞った後に、4種の味(基本のフランス風、タイ風、ナムル、モロッコ風)をつけるのとそうでないのとでは、おいしさに雲泥の差になります。
フランス家庭料理も、読んで字のごとくお家で食べる「家庭料理」です。
世界中、「家庭料理」とつくものは、お母さんが作っているシンプルなもの。
一度作ってみて慣れてしまえば簡単にできます。
小さい子がいる家庭を取材していて驚くべきことは、「農家の野菜スープ」(本書 p.35に詳細レシピあり)を筆頭に、志麻さんのレシピは、野菜嫌いな子でも、野菜をしっかり食べられることです。これは、料理現場で子どもたちの笑顔を目撃すると本当に驚きます。
そして、極めつけは、一度食べたときからわが家の定番レシピになってしまうこと!
志麻さんのレシピがすごいのは、子どもの心を一瞬にしてつかむ破壊的魅力にあります。味に一番正直な子どもたちから強烈にリクエストが始まるので、親は作らざるをえません。もちろん、親自身が食べてもおいしいので、家族みんなが笑顔になるのです。