「孟母三遷」という言葉がある。教育熱心な母親のたとえで、孟子の母が子ども(孟子)の教育のために引っ越しを続けたことを表わし、教育には周辺環境が大切であることを意味している。こどもの教育に熱心になるのは、親よりも子どもにとっての伸びしろが大きいことが要因になっている。このように、昔から親が子どものために環境を用意することは重要なこととして行われているのである。 

親の学歴が高くなるにつれて
子どもの中学受験率は上がる

 親の最終学歴は国勢調査で、子どもの中学受験率は教育委員会の調査でわかる。この2つの数字を市区町村単位で平均して、その間の関係をグラフにすると以下のようになる。横軸である親の学歴が高くなるにつれて、こどもの中学受験率が上がる。それも反り上がるようになるので、親の教育水準が子どもに大きく影響していることを表している。親の学歴が子どもに遺伝するのだ。

◆図表2:東京都の市区町村別親の最終学歴とこどもの中学受験率

(出典)国勢調査・東京都教育委員会からスタイルアクト作成

中学受験進学率に影響する
「学区年収」トップ3は?

 親の学歴と親の年収の関係、親の学区年収と子どもの中学受験進学率の関係、同一学区の公立小と公立中の学力の関係、有名公立校の成り立ちパターンなど、わかりそうでわからない情報は多い。信頼できる情報で公立校選びができれば、学区内に引っ越せばいいだけなので、確実性のある学校選びになる。

 各都県で学区年収トップ3の公立小学校は以下のようになる。

◆図表3:都県別学区年収トップ3小学校ランキング

(出典)住まいサーフィン

 一連の反響から、こうした情報を整理した本を刊行することになった。『マンションは学区で選びなさい』(小学館新書)は、当連載記事の発表日に書店に並ぶ。これまでのママ友の口コミ情報を整理・検証し、学校を序列し、自分で判断できるようにしている。準備をすればそれだけの効果が見込めることなので、読者諸氏には1つ1つのステップを踏んで、結果を出してもらえれば幸いである。

(スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント 沖有人)