驚くほど多い!ジジババなどと
同居している母子父子家庭

 離婚にまつわる最大の問題は子どもの養育である。離婚がシングルマザーを生み、低収入、子どもへの不十分なケア、教育の格差と紋切り型に語られているが、シングルマザーは実際にどれくらいいるものなのか。一方のシングルファーザーはどうか。

 国勢調査では、離婚した母子家庭、父子家庭に関する集計が行われている。20歳未満の子どもがいる片親の家庭のうち「離別」が原因の世帯がそれである。離婚が原因の母子家庭は58万8483、一方で父子家庭は6万3036。おおよそ9対1で、圧倒的に母子家庭が多いことになる。

 ただし、この数字は少し現実的ではない。子どもを育てる離婚家庭は、同居する親族などがいる場合があるからだ。典型的には子どもの世話をするジジババがいる、あるいは実家に帰って生活するケースで実に3割がこれにあたる。

「他の世帯員(ジジババなど)がいる世帯」と定義される離婚家庭を加えると、離別した母子家庭数(本稿では「同居あり」「同居なし」と分類する)は81万9007、父子家庭は12万2908となり、父子家庭の比率が大きく増える。おおよそ7:1である。

 この数字は、厚生労働省の統計でも裏付けることができる。離婚に際して子どもの親権を持った比率を計算すると、女性と男性で7:1。8世帯に1世帯はシングルファーザー。この比率は、一般的な認識よりは高いといえそうだ。

 親権については、さらに驚く数字がある。女性が親権を持つ比率は戦後一貫して高くなっているのだが、1965年までは男性の方が多かったということだ。シングルマザーの比率が顕著に高くなるのは80年代以降のことなのである。