毎日の食生活に欠かせない野菜や果物。なるべく安全な農作物を食べたいという消費者のニーズが高まっている。小さな子どもがいれば、無農薬の食品を購入する家庭も多いだろう。そんな要望をくんで、このところ、安心安全な農作物を直送するサービスが増えている。
8月に始まった「食べチョク」は、オーガニックの農作物に特化した販売サイト。旬の野菜や果物、白米・玄米といった穀類などが出品されている。現在、全国約100軒の農家が登録しているが、野菜に関しては無農薬栽培品のみ、果物、穀類は特別栽培以上のものに限定されている。
少し説明すると、通常、オーガニックの農産物は3つの段階に分類される。農薬、肥料、堆肥を一切使用しない「自然栽培」、有機の農薬、肥料だけを使用している「有機栽培」、そして農薬、肥料を使用するが、JASが定める基準値の50%以下に抑えているものを「特別栽培」と呼んでいる。
出品されているのは、例えばこんな作物。長野県佐久市の農家は、寒暖差を利用した甘味のある高原野菜のセットを。徳島県阿波市の農場は、四国野菜の詰め合わせ。季節によって内容は違うが、ロッサビアンコ(赤白ナス)や黒ピーマンといった珍しい野菜も栽培している。バーベキュー向けに玉ネギ、カボチャ、ピーマンなどのセットや、単品では、白米、玄米、コリンキー(サラダカボチャ)、栄養価が高い発芽ニンニク、西洋梨、緑茶なども。単身者向け、大家族向けのセットに加えて、貴重な伝統野菜もある。
食べチョクの売りは、なんといっても、その鮮度。朝、収穫した農作物が最短でその日のうちに届く。市場や倉庫を通さないので、短時間でお客さんのもとに届けることができる。当然、鮮度は抜群というわけだ。