彼らはどうすれば使えるようなるのかについて度々アドバイスしてくれたし、血が出るほどの考え方については「考え方にはテクニックがある」と言って一冊の本を紹介してくれた。

 その本は、バーバラ・ミントの「考える技術・書く技術」というものだ。

 この本は、まさにものの考え方や、それを分かりやすく相手に伝えるための表現方法について濃密に解説してある古典的名著である。

 内容はあまりにも多岐に渡るためここでは割愛させていただくが、ロジカルシンキングの基本であるMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)を担保するための手法は、自分のアイディアを重複なく網羅的に再構成するために必要な、まさに考え方のテクニックだった。

 こうしたアプローチをより単純に示すものにロジックツリーと言われるものがある。最終的な成果が論理的に限定された要素で構成される場合に、どの要素に焦点を当てるべきか、また、どのようなアクションを取るかを把握するための手法である。

 例えば、最終的な成果を「利益の増加」と置いた場合には、取るべき打ち手は「売り上げを増やす」か「コストを減らす」の二つである。

 売り上げを増やすには「新たな顧客を獲得する」「新たな市場に参入する」「新しい商材を追加する」といった打ち手が考えられる。