ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
ポスト・ビッグデータ時代の経営

製造業における
ビッグデータ活用の盲点と対策(1)

KPMGコンサルティング
【第2回】 2017年11月10日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
5
nextpage

 PLMやIoTの活用により、製造プロセス自体は高度化されていますが、それを下支えする暗黙知部分こそ企業の英知がビッグデータとして潜在しています。この部分を活用できていないことこそが、現状のデジタル化における盲点と筆者は考えています。製造プロセスにおいて、品質はそれぞれ自工程の中で完結させなければなりません。市場投入後の安定した品質確保、適切なタイミングでの製品の市場投入は企業戦略の要です。経験値・暗黙知を企業のビッグデータ資産として活かすことこそ、デジタル化の効果さらに高度化させるための必須事項と考えます。

更なる業務高度化のために求められる
真のビッグデータ活用

 日本の製造業は、製造プロセスに対して改善に改善を重ね、今や世界において究極的な存在になっていると言えます。しかし技術進歩に伴う製造品の進化、異業種からの新たなプレイヤーの参入等、競争力を維持するためには、製造プロセスは常に進化していく必要があります。

 暗黙知こそベテラン技術者や熟練工の英知が集約されており、企業の英知であり、新規参入プレイヤーは持ちえない企業の財産とも言えます。前述した品質コントロールを含め、人の暗黙知により執り行われている業務を形式知化し、データドリブンに変えていくことが、企業の「らしさ」を常に高いレベルで一定に発揮してくため重要なポイントだと考えます。そのため、暗黙知の中にあるパターンをAIに学習させ、AIがパターンに基づき、高い精度で推論可能とすることは非常に有効と言えます。

 究極的には、すべての暗黙知データをAIが学習し、それに基づく推論を行うことができれば、過去に発生したすべての事象と、事象間の相関をすべて把握したパーソナルエージェントを傍らに業務に遂行することが可能となります。(図5)

出典:KPMGコンサルティング
previous page
5
nextpage
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

ポスト・ビッグデータ時代の経営

「ビッグデータ」が活用され始めた企業の現場で「ハードウェア資源不足に対する危機感」が問題となりつつある。この潮目の変化にいち早く気づいたコンサルタントが、「ビッグデータ時代の終焉」と「ポスト・ビッグデータ時代」の経営の要点を明らかにする。

「ポスト・ビッグデータ時代の経営」

⇒バックナンバー一覧