インフレとは「お金の価値が目減りする」こと。ここで100万円の札束と100万円で買うことができる物を想像してみてほしい。日銀の目標である2%のインフレ率が、仮に20年続いたとすると、100万円の額面は変わらないが、20年後の「100万円の現在価値」つまり「買い物できる範囲」は67万2971円分と、3分の2ほどとなる。仮に控えめの0.5%のインフレ率が20年続いたとしても、20年後の「100万円の現在価値」は90万5063円と1割ほど目減りする想定となる。

インフレに負けないための老後資金準備

 果たして預金や保険でインフレに負けない老後資金準備が可能なのだろうか? もしインフレ率2%が実現しても「100万円の価値」を維持する、つまり現在価値とバランスを取るためには、2%の利回りの金融商品が望ましいだろう。

 インフレに負けない老後資金準備の方法の一つとして、株式投資が挙げられる。なぜなら、物価が上がれば、企業の売り上げもアップし、株価が上がると考えられるのが理由だ。しかし、株価が上下に変動する理由は物価だけではないし、倒産して株価がゼロになることも有り得る。そこで、投資信託の出番である。

 投資信託とは「卵をひとつのカゴに盛るな」という分散投資のことわざを商品として具現化したもので、数百の株式や債券がワンパッケージになっている。性質上、一度に複数の企業が倒産しても、投資信託の時価がゼロになることはないとしても、時価はやはり上下に変動する。「投資信託の時価が上に変動するのは構わないが、下に変動するのはイヤだ」と考える人も多くいるのではないだろうか。

 例えば、1970年1月から2015年6月までの間にTOPIXを、1年だけ保有した場合、元本に対し107%の利益を得る機会もあるが、46%になってしまうこともあった。しかし、同じ期間に、TOPIXを20年保有し続けた場合、元本に対して利益は最高で17%になり、最も大きな損失も5%に抑えられていた。長く持ち続けることで、価格の変動の上下のブレ幅を抑えることができる。(参照:三井住友銀行ホームページ