電子化によって紙の資料が減るどころか、むしろ増えている会社が多い。情報量が増え続けている現在、資料を分類・整理し、必要なときに無駄な時間をかけずに取り出すスキルが求められている。4段キャビネット7台分もの大量の資料を整理する医師であり、最近、『片づく!見つかる!スピーディー![完全版]超ファイルの技術』を上梓した刑部恒男氏が、独自に編み出した「WIファイル」法を紹介する。
仕事の生産性を上げるには、
資料整理からはじめる
机の上にあふれる乱雑とした資料によって、「必要なものが、必要なときに見つからない」「机が資料であふれて、仕事のスペースが狭い」「資料整理を習慣にしても、長続きしない」といったさまざまな問題が生じます。
どれもあなたの時間を奪い、生産性を下げてしまうトラブルです。私が考案した「ダブルインデックスファイル(WIファイル)」はそれらを解決する手法ですが、トラブルの原因を知っておくとより有効活用できるようになります。ここでは、まずそれぞれの問題を分解してみてみましょう。
(1)必要なものが、必要なときに見つからない
適当に資料を片づけたことで、それがどこにあるかわからなくなった。そんな経験は誰でもあると思います。今は必要でなくても後で必要になってくる資料や、いつか使うと思いながら使わないままになっている資料などです。
こうした大量の資料の中から、そのときどきで必要なものをピンポイントで見つけ出すことは、困難を極めます。
しかも、3分以上かけて探しても見つからないときは、たとえ30分かけても見つからないもの。つまり、どんな資料も3分以内に見つけられる整理法があれば、「資料探し」という無駄な時間を大きく削ることが可能になります。