スシローと経営統合した、回転寿司の元気寿司は、「廻らない」回転寿司店を全国86店舗(2017年5月10日時点)まで増やした。食品ロスを減らしながら売上を1.5倍に伸ばしている(朝日新聞2017年5月10日付による)。

 そもそも回転寿司店は、ある一定回数廻したあとは、廃棄するケースが多い。冒頭の、飲食店でのバイト経験がある大学生へのアンケートでも「回転寿司店で、寿司を表現できないほど捨てた」「ネタ、シャリなどを大量に廃棄」などの声が聞かれている。

 群馬県の豆腐メーカー、相模屋食料は、日本気象協会の気象データを活用し、製造量を増減させることで、年間30%もの食品ロスを削減することができた。売上高は、ここ10年で5倍に伸びている。結果的には利益率の向上に繋がるだろう(筆者の参考記事:『捨てられる豆腐をどうすれば減らせるか』)。

 京都の佰食屋(ひゃくしょくや)は、1日100食限定だ。売り切れたら閉店。だいたい15時には閉店するという。佰食屋オーナーの中村朱美さんは、障害のあるお子さんを育てながら経営している。店で働く人も、障害のある方、ひとり親、家族の介護をしている人などさまざまだ。食品の無駄を出さないことは、働き方改革にも繋がるのだといえる(筆者の参考記事:『なぜシングルマザーや障害者も働くことができるのか 一日百食限定、京都女性社長の店から働き方改革を問う』)。

2030年までに世界全体の
一人当たりの食料廃棄を半減させる

 2015年9月の国連サミットでは、SDGs(エスディージーズ:持続可能な開発目標)として、2030年までに達成する17の目標が定まった。12番目に「つくる責任 使う責任」「持続可能な生産消費形態を確保する」として「2030年までに世界全体の一人当たりの食料廃棄を半減させる」というターゲットが設定されている。

 目標の8番目には働き方についての目標が定まっている。その中には「2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る」というターゲットも含まれている。もう大量生産大量消費の時代ではないのだ(筆者の参考記事:『ハンバーガー1個を捨てるのは、お金と電力と浴槽15杯分の水を捨てること』)。

 世界的に見て、日本はSDGsの達成では遅れている。ドイツ・ベルテルスマン財団によれば、達成できているのは17の目標のうち3つしかない。日本でも、少数ではあるが、先進的な企業が自社の3ヵ年計画や経営理念に、このSDGsを取り込み始めている(http://www.alterna.co.jp/22944)。