「お金を貯める」「投資する」「将来の年金を増やす」際に、税金が安くなる制度があるのを知っていますか?昨年1月から誰でも利用できるようになった「個人型確定拠出年金 iDeCO」を使って「手取り」を増やすワザを身につけましょう。
老後のためにお金を貯めると節税に!
「確定拠出年金」という字面は、いかにも「むずかしそう」と思わせる6文字です。これは、ひと言でいうと「老後のために貯金すると、税金が安くなる制度」のこと。お金を貯めながら、節税できるっていいですね!
そして、税金が安くなる分、「手取り」が増えます。
「商品」と書かずに「制度」としたのは、民間の金融商品ではなく、国が仕組みを作ったものだからです。国がすすめる制度ですから、知って活用しないとソンなのです。
確定拠出年金は、英語で「Defined Contribution Plan」、略して「DC」といいます。ここからは、むずかしい雰囲気を持った「確定拠出年金」ではなく、DCという言葉を使うことにします。
DCには勤務先がお金を出してくれる「企業型DC」と、お金を自分で出す「個人型DC=iDeCo(イデコ)」の2つがあることです。この回は「個人型DC」=名称iDeCo(イデコ)を中心に解説します。
iDeCOの税金メリットを知る
iDeCOを使って、老後のために積立をすると、次の3つの税金メリットを受けることができます。
1. 毎月の掛金を払うとき…その年の所得税と翌年の住民税が安くなる
2. 運用しているとき…運用で増えた分に税金がかからない
3. 受け取るとき…退職金や公的年金の税制が適用され、税金負担が軽くなる場合がある
銀行の積立預金にはこうした税金の優遇はありませんから、「有利な老後資金作り」の制度といえます。
なぜ3つも税金メリットがあるのでしょう。少子高齢化で将来的に国からもらえる年金は少なくなる可能性は大。そうなったときに困らないよう「自分の老後のお金は少しずつコツコツ貯めていきましょう。そのために税金面での特典を設けます」という国からのメッセージなのです。