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自動運転時代にカギを握る
技術の階層構造とは

KPMGコンサルティング
【第4回】 2018年3月14日
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デジタル新大陸時代に
勝ち残るために

 デジタル新大陸が出現し、その後急増すると、それをとりまく消費者の行動、嗜好が変化します。デジタル新大陸の出現は、企業にとって成長の機会です。いずれのデジタル新大陸で競争に参加すべきかを選択し、提供するサービスの種類を確定し、生産する商品の種類と量を見直すなど、自社のビジネスの特徴、性質を再考しなければならなくなります。

 まずは「アルゴリズム」「知識」「アーキテクチャ」の3つに関して自社の強みを点検、再認識することから始めることを推奨します。強みを見出した領域に重点的に投資をすることで競争力を持続させることが重要です。なぜなら、「アルゴリズム」「知識」「アーキテクチャ」は、自社のビジネスのコアな部分のノウハウ、知恵が結集されるという特性を有することから、将来にわたってその効果を享受することが期待できます。一過性のコスト削減、業務効率化に対する投資は将来に向けた強みの蓄積に結びつきません。

 前述したように、「アーキテクチャ」についてノウハウと知恵の蓄積を進め、形あるものとして次の世代に自社の強みを引き継ぐことが勝敗を決するといっても過言ではありません。そのためには、ハードウェアとソフトウェアの垣根を越えてビジネスの変革に真正面から取り組むアーキテクトの確保を急ぐ必要があります。

 デジタル新大陸時代にふさわしい “羅針盤”をつくりだし、改良・改善を継続することは、システム構築事業者、IT子会社に丸投げしていたのでは十分な成果を期待できません。IT Capabilityを自社内の部門として保有し(ITを内製化し)、経営者自らがアーキテクトとの対話をしながら“羅針盤”を活用する覚悟が欠かせません。

出典:KPMGコンサルティング

 次回は、人とAIの相互補完関係について、また、この相互補完関係を戦略的に活用すると特定な業界に頼らない新たなビジネスソリューションを生み出せることができることについても言及します。

林 泰弘(はやし やすひろ)[写真左]
KPMGコンサルティング Advanced Innovative Technology パートナー

大手コンサルティングファームにおいて、中央官庁及び独立行政法人向けに事業評価、業務効率化、ITアウトソーシングの推進に携わる。平成23年度より2年にわたり、国土交通省情報統括化責任者(CIO)補佐官に就任。 慶應義塾環境情報学部講師、会津大学非常勤講師、青森県統計データ利活用セミナー講師などを歴任。KPMGコンサルティングにおいて、先端技術を活用してビジネス変革を推進するAdvanced Innovative Technologyチームを統括している。

宮原 進(みやはら すすむ)[写真右]
KPMGコンサルティング Advanced Innovative Technologyマネジャー

大手コンサルティングファームにおいて、大手メーカや中央省庁のシステム構築や大手エネルギー業で大規模基幹システム開発等のアーキテクトを務める。KPMGコンサルティングにおいて、AIやブロックチェーンなどの先端技術を活用してビジネス変革を推進するAdvanced Innovative Technologyチームに所属。
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「ビッグデータ」が活用され始めた企業の現場で「ハードウェア資源不足に対する危機感」が問題となりつつある。この潮目の変化にいち早く気づいたコンサルタントが、「ビッグデータ時代の終焉」と「ポスト・ビッグデータ時代」の経営の要点を明らかにする。

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