Aさん 「今日はお時間いただき、ありがとうございます。いろいろと話をしたいことが多いので、支離滅裂に話してしまうかもしれませんが聞いてください」

 そう、前置きした上で、Aさんは語り始めました。

Aさん 「私は、素晴らしい技術を持った有名な企業だと思い、この会社に転職してきました。しかし、社内の会議は、参加人数が多いわりに、誰にも決定権がある様子はなく、その場で明確なことが決まりません。研修にしても、どれもすでに管理職になった人に向けたマネジメント研修ばかりで、どんな効果があるのかもよく分かりません。それから…」

K課長 「まぁそうだな…。会議にもいろいろあるし、研修は有名な講師も来ているみたいだけど、どういった効果があるのかは研修の内容にもよるし…」

Aさん 「そもそも、この会社の人たちはのんびりしすぎです。この部署の人も、ムダな動きが多いように見えます。それから…」

K課長 「まぁ、ちょっと待て。結局のところ何が言いたいのか、ポイントを説明してくれ」

人が相談する背景には
二つの心理状況がある

 中途採用で入社したAさんには、会社の文化やビジネスの進め方などについて理解しがたい面が多々あり、ストレスが溜まってしまったようです。

 人材が多様化すると、どうしても価値観の違いによる考え方のギャップが生まれ、こうした齟齬や衝突は避けられません。しかし、組織をまとめて一つの方向に持っていかなければ、ビジネスはうまく進まなくなってしまいます。そのために重要なのがコミュニケーションなのです。