◆魔法をとかない演出
◇感情を動かす言葉をプラス

 なにか行動を起こすとき、人間は論理だけでは動いていない。先に感情が動いてから、論理という「言い訳」を後づけしている。だから感情を揺さぶり、「欲しい」と思わせることが重要になる。

 このとき効果的なのは、商品説明に「感情が動く言葉」をプラスすることだ。たとえば「500グラム」だけでは単なる情報だが、「大満足の500グラム」と書けば、急にプラスの感情が生まれる。「よい感情と結びついた言葉」をひとつつけるだけでも、読み手の感情に訴えかける文章に様変わりするのだ。

◇理想の場面だけを見せつづける

 感情は購買行動に大きな影響を与える。これは逆にいうと、ささいなことでスッと冷めてしまうということでもある。

 女性は想像力が豊かだが、同時にきわめて現実的な発想をする。夢を思い描いていても、現実が見えると急に気持ちが冷めてしまい、とたんに商品への魅力を感じなくなってしまうだろう。

 女性にはひたすら「理想のワンシーン」だけを見せつづけなければならない。リアルな生活が垣間見えるようなイメージは厳禁である。シンデレラが子どもの世話に追われ、嫁姑問題に悩む姿など、誰も見たくないのだ。住宅展示場のモデルルームに生活感がないのも、台所洗剤の広告で散らかった台所が描かれないのもこのためである。

◇お得感を出しすぎてはいけない

 男性の場合、「特典が多いほうが得だ」と感じることが多い。一方で、女性は特典が多すぎると、「この商品にはそれほど価値がないのではないか」と疑いはじめる傾向にある。

 日常で使う消耗品なら、安ければ安いほど嬉しいものだ。しかし心がときめくような買い物をしたい場合、女性は「商品の価値」に「自分自身の価値」を投影している。つまり安いものを買うことは、「自分自身の価値を下げる」ことに結びついてしまう。モノを売りたいからといって、安易に特典をつけてはいけない。

 価値が高くなるほど、相対的に価格は安く感じるものだ。値段設定が高すぎると思ったときは、「値段以上の価値」を感じさせるように工夫するべきである。

 価値を上げる方法として、「ランク分け」がある。「特別な人にだけ」つく特典があれば、喜んで買ってもらえることは多い。うまくVIP感を演出できれば、それだけで商品価値を上げられるはずだ。