TOEIC300点台の日本人の両親のもとで育ち、旅行などの短期滞在を除いて海外在住はゼロ。まさに世間で言われる「純ジャパ(純ジャパニーズ)」は、なぜ独学で10ヵ国語を身につけられたのか?『純ジャパの僕が10ヵ国語を話せた 世界一シンプルな外国語勉強法』が話題沸騰の10ヵ国語を操るマルチリンガル・秋山燿平氏に最短で外国語を話すためのコツを教えてもらう。今回は、「外国語検定」の活用法について解説します。

ビジネスレベルを目指すには「検定」を有効に使おう

 言語習得における最大の目標のひとつが「ビジネスレベル」です。僕も、中国語、フランス語、スペイン語、英語においてビジネスレベルを習得していますが、ビジネスレベルに到達すると、見える世界ははるかに違ってきます。より言語能力を高めたいという気持ちになれば、ビジネスレベルを目指すことを強くオススメします。

 では、日常会話レベルとビジネスレベルの大きな違いとは何でしょうか。それは、語彙力の差です。ビジネスレベルになると必要な単語の数が劇的に増えます。その数は5000語ほどです。5000語の単語を覚えるのは、とても長い道のりです。ですから、「目標の設定」が大切となってきます。漠然と語彙を増やしていては、必ず途中で挫折してしまうからです。

 ビジネスレベルを目指すうえでよい目標となるのは、その言語の「検定」を受けることです。僕自身、得意な言語(英語、中国語、フランス語、スペイン語)はすべて検定を目標に語彙を増やしてきました。ビジネスレベルへの到達を目指すうえで、「検定」は非常に有用なステップのひとつなのです。試験に向けて勉強のモチベーションが保てますし、「合格・不合格」や具体的な数値でスコアが出るので自身の到達度合いも把握でき、とてもいい目標になります。