手法や対象を「わかってない」自治体ほど、自分の自治体がどんな段階にあるのか理解していない。本来取り組むべきは外向けのプロモーションではなく、住民向けのサービス向上だったりするのに、それに気づかないまま成果を生まない「予算」だけが消化されていく。

 その結果、気合を入れて情報発信したはいいものの誰もやってこない→住民たちの自信喪失と無関心が加速する→新しい挑戦へのハードルが上がる……という負のスパイラルが全国各地で起きている。

 たくさんの失敗例が取り沙汰されているにもかかわらず、そんな「わかってない」が、なぜ全国で繰り返されてしまうのだろうか。

バズワード化する「地域資源」その3類型

「わかってない」自治体の失敗が後を絶たない理由、それは「地域資源」という言葉の独り歩きにある。「地域資源を掘り出す」「地域資源を活かす」といったことが、地方創生の現場では必ずといっていいほど語られる。

 だが多くの場合、それら「地方資源」のほとんどは単なる思い込みに過ぎない。それどころか底なし沼への第一歩となることもしばしばである。その多くが、「立地」「食」などを自分の街の「地域資源」として戦略を立てているパターンだ。

「この街の魅力は豊かな海で獲れる美味しい海産物です!」
→程度の差こそあれ、日本は海に囲まれているのでだいたいどこでも言えてしまう。

「海と山が近くコンパクトにまとまった暮らしやすい町です!」
→地方の主要都市はどこに行ってもだいたいそうだ。

 これらを便宜上「一次資源」と呼ぶが、一次資源で勝てる街は、そもそも既に創生されている。これまで一次資源を活かしてこられなかった街がいまさらこの土俵で戦うことは非常に難しい。