そんななか、ザフィラクさんは、学校生活の中で孤立しがちな生徒が最高の能力を発揮できるようなアプローチをすすめた。一つのカリキュラムを生徒全員に当てはめるやり方は、生徒から共感を得られないと気づき、生徒の生活に関連づけた内容になるよう、同僚の教員の力をあわせ、全ての科目のカリキュラムを改訂した。

英国の貧困地域、35言語が飛び交う学校から選ばれた「世界一の教師」アンドレア・ザフィラクさんと生徒たち Photo:Global Teacher Prize

 自身が受け持つ美術の授業では、同校に一定期間招いたアーティストとカリキュラムを再構築、生徒たちの発想を促進させ、複雑な家庭環境にきちんと向き合うのを手助けするようにした。その結果、同校はビジュアルアート専門校として表彰された。

 また、音楽教師がソマリアの合唱団を立ち上げるのを手伝ったり、保守的な地域を刺激しないようなやり方で、女子生徒が運動できる時間割をつくり、同校の女子クリケットチームの優勝に導いた。

 学校生活の外でも、家庭とのつながりを重視。グジャラート語、ヒンディー語、タミール語、ポルトガル語など、学校で生徒が話す35言語のあいさつや基本会話を学び、英語を話さない生徒やその家族との信頼関係も築いた。また、教師のほか、メンタルヘルスの専門家や地元警察も加わってもらい、あらゆる角度から生徒について話し合い生徒たちが前に進むためのサポートに様々な人がかかわれるようにしたという。

英国の貧困地域、35言語が飛び交う学校から選ばれた「世界一の教師」アンドレア・ザフィラクさんと生徒たち Photo:Global Teacher Prize