志麻さんの作りおきの神ワザ16

 正味1時間半の取材で、私が「志麻さんの作りおきの神ワザ」として、新発見・再発見したのは、16のワザだった。

1. ゆでるものからスタート。作りおきの時短のポイントは、3つある火口をどう上手に使うか。まずはお湯を沸かしつつ、3つの火口がフル稼働するよう、コンロを有効活用する。
2. 野菜は火にかけ、時間のかかるものから煮る
3. 野菜の切り方をそろえる。すると、見た目がよくなるだけでなく、野菜に火が均等に入りコリコリおいしくできる。
4. 火口が3つあるときは、一番奥の火口(三角形の頂点の位置)に煮込み料理を配置する。
5. 今回の7品で最初に取りかかるのは、「鶏手羽元のクリーム煮」。その際、鶏肉の水分をキッチンペーパーできっちり取るのがポイント。水分が残ってしまうと、味がぼやけ、肉に焼き色がうまくつかなくなる。
6. 塩は直接手でさわらないようにする。ある程度それなりによい塩を買い、ちっちゃな透明の小さめの瓶に詰めておくと、手が汚れないだけでなく、「時短」にもなり、一石二鳥
7. 極力キッチンタイマーは使わずに、炊飯ジャーの時刻表示を活用する。
8.「お米のニース風サラダ」(本書にレシピあり)に使うゆで卵は、しっかりお湯を沸かした後、たまごをお玉に載せながらそっとやさしくお湯に落としていくと、たまごが割れない。強火で煮立てすぎないようにする。たまごをゆで終わったら、熱いうちに水の中で殻を割ると割りやすい。
9. フライパンに投入した肉は極力触らない。動かしすぎると、肉のうまみが逃げる
10. 肉を鍋から鍋へ移動させるときは、タングなどは使わず、箸でシンプルに
11. ガスコンロが汚れたら、すぐ濡れたキッチンペーパーで拭く。これが非常に有効。
12. 素材を煮込んでいる間はボーッとせず、サラダや「キャロット・ラペ」などの準備をしておく。
13.「キャロット・ラペ」(本書にレシピあり)を作るときはここに注意。スライサーでにんじんの千切りをするとき、押すときだけ一方向に力を入れるとうまく切れる。ちょっとした気遣いで、きれいに見えるから不思議(まな板とスライサーの接する角度は、本書編集担当が観察した限り、推定35~40度程度で、45度までは行っていなかった模様)。
14.「キャロット・ラペ」は、最初にしっかり塩をもみ込む。もんだ後、自分がおいしいと思える味にしていく。後から塩をつけて味をつけるより、最初の塩もみが肝心。
15. 油の処理が大変だから、揚げ物は極力最後にやる。ソテーやムニエルもラストのほうで仕上げる。
16. 油汚れのある食器と油汚れがない食器を同時に洗わない。水で落とせばさっと落ちるものは、すぐ洗ってあげる。手を洗うついでに食器も洗って、シンクを常にきれいにしておくと、やる気が出る。

 彩りあざやかで、冷蔵庫の少ない食材でできる志麻さん「プレミアムレシピ」の数々は、連載第1回を、ぜひご覧いただければと思います。