青井 説明ではなくて、我々の行動を変えたんです。上の人が残業をしていると、どういうことが起きるか。たとえば、22時、23時まで役員が会議をしていると、下の人が決裁をもらうためにずっと残っている。時間が無駄になり、帰りが遅くなるんですね。

 だから、我々が率先して会議を早く終えて、みんなが早く帰れるようにしよう、と。

社員が自主的に
プロジェクトに参加する風土

「残業が大嫌いになった」丸井グループの社長は働き方をどう変えたのか

小室 働き方改革の道のりを振り返ったときに、ビジネスにおける最大の成果は何だったと思われますか?

青井 イノベーションを創出できる会社になってきたことかなと思います。残業には、やらされる負担感がありますが、それが減ってきたことで、より主体的・創造的に仕事に取り組めるようになり、やりがいとか楽しさが出てきたからだと感じています。

小室 主体性を感じた変化にはどんなものがありましたか?

青井 僕がずっと目指してきたのは、一人ひとりが手を挙げて自主的に参加する組織風土を作ることです。今、当社は「インクルージョン」をテーマに、「LGBT」「女性活躍」「健康経営」といったことにプロジェクトを通じて取り組んでいます。

 プロジェクトは、社員が自主的に手を挙げて参加するんです。面白いことに、健康経営の人気が高く、50人の募集に対して約5倍の260名が手を挙げました。志望動機を書いてもらって、選考したんですけど、ものすごくやる気がある人ばかり集まりました。

小室 健康経営って、どんなプロジェクトですか?

青井 具体的には、睡眠や休息の取り方、運動のやり方、食事の仕方など身体に関することに加え、周囲の活力を高めるための精神性や頭脳、情動との関係性なども学びます。たとえば間食の仕方などが結構面白いんです。ちょうど午後3時~4時ぐらいになってくると血糖値がある程度下がってきて、生産性も下がってくるんですね。