「でも……会ったこともなければ、実力もよくわからないファンドマネジャーなんて人に、大事なお金を任せるなんて、どうかしているとしか思えません!」

もっともな疑問だと思います。「信じて託す」という文字だけを見ると、多くの人はそんな印象を抱くかもしれません。

しかし、これからお話しするインデックス投資信託であれば、ファンドマネジャーの実力とかキャラクターはほとんど関係ありません。
なぜなら、インデックス投資信託は、「誰がやっても同じ結果になるような運用」をしているからです。そのためにはまず、インデックスとは何かを理解しておく必要があります。例で考えてみましょう。

P社、Q社、R社の3つしか株が存在しない架空の株式市場を考えてみましょう。各社の株価は先月から今月にかけて次のように推移しており、3社の発行株式数はカッコ内の数字だったとします。

ふつうの家計は「すべての○○」を買うのがいちばん手堅い

個別株の価格はさまざまに変動していますが、このマーケット全体の調子を見るときに役立つのが、インデックス(指数)です。これはすべての銘柄の平均値であり、株式市場のインデックスは平均株価などと言われます。

ニュースなどでよく耳にする日経平均株価(日経平均225)というのもこの一種ですし、日本だとこれ以外にTOPIX(東証株価指数)、アメリカだとS&P500とかNYダウ(ダウ工業株30種平均)とかナスダック総合指数(NASDAQ)などが有名ですね。

この架空の株式市場の平均株価を計算してみましょう。

・先月の平均株価 125円
={(50×2000)+(100×1000)+(300×1000)}÷4000

・今月の平均株価 160円
={(40×2000)+(60×1000)+(500×1000)}÷4000

平均株価を計算すると、先月125円から今月160円に変化していますから、このマーケットは先月と比べると調子が上がってきていると言えそうです。