後輩の話は「聞く」のでなく「訊く」のが大事、その違いは何か

近年、注目が集まっている“働き方改革”だが、これから社会人になる人や新入社員にとって長い社会人生活に不安は付き物ではないだろうか。特に、入社3年目は依然として離職率が高いといわれている。イキイキと自分らしく働くためにはどんなことを心がければよいのか?『入社3年目からのツボ 仕事でいちばん大事なことを今から話そう』著者・森憲一氏が、仕事人生を生き抜くコツをアドバイスする。

「失敗」よりも「成長」に注目せよ

 入社3年目ぐらいになると、業績をはじめとする会社の内部事情についても見えてくる頃だろう。もし会議で、会社の業績に関する資料を渡された時、あなたは「上がっている数字」と「下がっている数字」どちらに注目するだろうか。

 多くの会社では、業績が下がっているところや達成できていないところが赤字で記されている。その「よくない部分」に注目して失敗の原因を探すというやり方がよく見られるだろう。

 実は、このような「失敗分析」はほとんど“失敗”に終わってしまう。なぜなら、失敗分析は「言い訳」を正当化する目的でしか機能しないからだ。失敗分析の現場では、「○○が原因で、○○が達成できませんでした。来月は頑張ります。」というのがよくある展開だが、これでは結局、次につながる手がかりを得ることはできていないだろう。