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現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則

最新SNSで「ほう・れん・そう」が陳腐化する日

安間裕
【第7回】 2012年4月11日
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 私が前職でオフショア・センターを担当した際、生産性向上に最も大きく貢献したのは、「チャット型」コミュニケーションの導入でした。遠距離にいる人が何がしかの質問をする際、eメールだと、しばらく待った揚げ句に、返事が来ます。それを読んで、次々と湧き起ってくる新たな疑問を解消するため、更にeメールでやり取りすることになり、多くの時間と労力を費やすことになります。それを、「チャット」型のコミュニケーションの導入により、大幅に改善することができました。

 つまり、eメールで「ほう・れん・そう」を行う場合、「情報の鮮度」「経過の把握」「インタラクティブ性」などの問題が生じる。でも、社内SNSを最大限活用すれば、「ほう・れん・そう」は、意識しなくても「いつの間にか行われるもの」になり、結果、「ほう・れん・そうのお説教」が、会社から消えてなくなる日が来るのかもしれません。

ワークフローまで陳腐化する?!

 私は、SNSの現在抱えている課題(必ず読むという保証、証跡を残せないなど)を解決できさえすれば、「eメール」だけではなく「ワークフロー」も無くせるどころか、それよりスピーディな意思決定を実現できると思っています。

 「ワークフロー」は、樹形図型(トーナメント型)概念を前提としています。これは、上に行けばいくほど「勝ち上がってくる」情報が絞られ、「レイヤーごとに、判断するべき量を平準化する」というものです。

 でも、これだと、順番が重んじられ、誰かひとりの承認が遅れると、全体のスピードに課題が生じます。これをSNSで行う場合、例えば、ある「承認スレッド」に、順番を無視して最初に上長が加わり「こういう条件でXX課長がOKなら承認します」なんて入れてくれれば、順番は陳腐化し、よりスピーディな意思決定の実現が可能となるかもしれません。

 もちろん、全部の承認行為をいっぺんに「オープン化」するとパンクします。でも、上下1ランクぐらいで、承認順序の「オープン化」を行うことは、まぁまぁ現実的で、これだけでも爆発的にスピードが増すのではないでしょうか。

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グローバル経済のなかで地盤沈下の進む日本。再びIT先進国として飛躍するためには、ITをビジネスの武器とする発想が必要だ。ビジネスは現場が肝心。現場の意思決定のスピードアップなど現場力向上に先端ITをどう生かしていけばよいか、IT業界のフロントランナーがわかりやすく解説する。

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