「南海トラフ」「関東直下型」
もしも恐ろしい大地震に襲われたら…

 近年発生が危惧されている地震として、真っ先に思い浮かぶのが「南海トラフ地震」だろう。気象庁によると「南海トラフ」というのは、駿河湾から紀伊半島の南側の海域および土佐湾を経て日向灘沖までの、フィリピン海プレートおよびユーラシアプレートが接する海底の溝状の地形を形成する区域のことを指す。

 この南海トラフ沿いのプレート境界を震源とする大規模な地震が「南海トラフ地震」だ。南海トラフ地震は、おおむね100~150年周期で繰り返し発生していると言われるが、昭和東南海地震および昭和南海地震の発生から70年以上が経過しているため、危惧されているのだ。

 もう1つ危惧されているのが「南関東直下型地震」である。この大地震は、関東地方の南部にある埼玉県、東京都、神奈川県、千葉県で、歴史的に数十年に一度程度の周期で繰り返し発生しているものだ。

 1855年(安政2年)に発生したマグニチュード6.9の「安政江戸地震」、1894年(明治27年)に発生したマグニチュード7.0の「明治東京地震」(M7.0)などが南関東直下型地震に該当するという。安政江戸地震の震源は断定されていないらしい。直下型地震であるため震源が海底ではなく、緊急地震速報発信がS波(地震波の一種で、進行方向に垂直に振動する弾性波)到達の直後になってしまう可能性があるなどの懸念がある。

 明治初期からこれまでの間に、日本で発生した主な地震を見てみよう。悲しいことに、これまでに日本で発生した地震により多くの死者・行方不明者が出ているのだ。たとえば、大正12年の関東大震災では死者・行方不明者が10万人、東日本大震災では1万人以上に及ぶのである。

◆図表1:日本で発生した主な地震(明治初期から現在)

日本で発生した主な地震(明治初期から現在)出典:平成26年防災白書 附属資料69 拡大画像表示

 日本で発生する地震の頻度、災害被害額、死者・行方不明者数を見ても、地震という自然現象は、人の日常生活、ひいては人生そのものに大きな影響を与えるものなのだ。