地震は日本のどこかで
ほぼ毎日発生しているという現実

 では、1年間にどれくらいの頻度で地震が発生しているのかご存じだろうか。おそらく多くの人は、詳しく知らないだろう。

 まず、どの都道府県で多くの地震が発生しているのか見てみよう。下図に、東日本大震災が発生した2011年における地震発生数が多かった都道府県の10位までをランキングしてみた。

 この年は、福島県、茨城県、宮城県など太平洋に面した県が2000回以上にのぼる多くの地震を経験していることがわかる。大きなエリアで見ると、東北、北関東付近での発生が最も多い。震度1以上の地震の発生頻度を見ると、ほぼ1日に3~10回以上の地震がこれらの地域で発生している試算となる。震度5以上の地震発生は数回から20回強の頻度だ。とにかく地震が多い年なのである。

◆図表2:2011年に発生した日本の地震発生数の都道府県ランキングTOP10

2011年に発生した日本の地震発生数の都道府県ランキングTOP10出典:気象庁震度データベースなど各種資料により作成 拡大画像表示

 読者のなかには、歴史的な大地震が発生した年は、本震前の前震と本震後の余震が多発することから、地震の発生回数は多くて当たり前だと思う人も少なくないかもしれない。

 では逆に、歴史的な大地震が発生していない年はどうであろうか。2010年に地震発生数が多かった都道府県を10位まで見てみよう。この年は、最も多かった福島県で最大年間175回の地震が発生している。2位の北海道も同程度の頻度であった。これらの地域で震度5以上の地震は一度も発生していないことがわかる。また、トップ10に入る他の都道府県も発生頻度は100回台に留まり、同様に震度5以上の地震は発生していない。この年は、2日に1回の頻度で地震が発生している計算となる。

◆図表3:2010年に発生した日本の地震発生数の都道府県ランキングTOP10

2010年に発生した日本の地震発生数の都道府県ランキングTOP10(出典:気象庁震度データベースなど各種資料により作成) 拡大画像表示

 つまり、地震の多い年と少ない年、震度が大きい年と小さい年があることがわかる。震度の大きい年は、前震や余震などで地震が多い年になる傾向があり、震源を中心とした周辺の都道府県に多くの地震が発生する傾向にある。地震が少ない年は、震度も小さく、2010年と2011年の2ヵ年を比べただけでも、地震の多い都道府県は限定されるわけではなく、多岐にわたっていることがわかる。

 地震の多い年は、当然のこと、地震が少ない年においても1年を通じて日本全国で発生している地震回数をトータルすれば、365回を余裕に上回るため、地震は、日本のどこかでほぼ毎日発生していると言えるのだ。日本にとって地震は、日常生活、社会活動と密接に関わる自然現象であるといえるだろう。

世界の国土の1%程度未満なのに
かくも地震が多い日本

マグニチュード6.0以上の地震回数出典:平成22年度防災白書 図1-1-1

 では、世界的に見て、日本ではどれくらいの地震が発生しているのだろうか。防災白書には、2000年から2009年の間に、世界全土で発生したマグニチュード5.0の地震のうち、10%以上は日本で発生しているという記載がある。また同様に、マグニチュード6.0以上の地震の約20%が日本で発生しているという。日本は、世界の国土の1%程度の面積しか占めていないにもかかわらず、かくも多くの地震が発生しているのだ。これは紛れもない「地震大国」である。