「プレッシャーに負けないのは、しっかり身体をつくっているからです」
そう話すのは、グーグル時代には人材開発のリーダーをつとめ、2018年の読者が選ぶビジネス書グランプリ・ビジネス実務部門で1位に輝いた『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか』(SBクリエイティブ)や『ニューエリート』(大和書房)などの著者でもある、のピョートル・フェリクス・グジバチさんです。
インタビュー中も常に笑顔で、話し上手でありながら聞き上手。「しゃべりすぎで喉が痛くて…飴をなめてもいいですか?」と言いつつも楽しそうですらあるビジネスパーソンが、今、2つの会社を経営し、講演、学校法人設立のサポート、執筆などで過酷な毎日を送っているなんて、にわかには信じられません。多くの仕事を抱えながらもどこかにゆとりを感じさせるような在り方は、どのように作られているのでしょうか。
勤務時間でも少しのお酒ならアリ!
仕事に集中&効果を出すための食事術
プロノイア・グループ株式会社 代表取締役 / モティファイ株式会社 取締役
モルガン・スタンレー、グーグルを経て、2015年に独立して組織開発・リーダーシップ育成コンサルティング会社のプロノイア・グループを運営する。月一で様々な分野で未来創造をするMirai Forumも主催している。
「時間の管理をするよりもエネルギーの管理をした方がいい」というピョートルさんは、食がもたらす仕事へのメリットを次のように語ります。
「短期的には、今、目の前にある仕事にもっと集中できること。食べすぎて眠い、お腹が空いて寝付きが悪い、というのは非建設的ですよね。中長期的なメリットは、病気で休まない、休む時間が短くなることでしょう」
そして、そのためのノウハウは、決して堅苦しいものではありません。
「イタリアやスペインはお昼に2時間も休憩があるし、ランチセットを頼むと2人に1本ワインが出てくるようなお店もあります。中国であれば、みんなで一緒に食べます。文化によって、お昼の付き合い方は違います」
ポーランド出身で、かつ、様々な国のビジネスパーソンや文化を知っているピョートルさんには「〇〇でなくてはいけない」がないのです。そして、大好きな筋トレを勉強する過程で食についても学びを深めた、というように、どこか力が抜けていて、でも、理にかなっている会得の仕方のように思います。
たとえば、ピョートルさんは、「食べながらできる仕事もある」と考えています。「仕事は結果が大事なのであって、かけた時間ではない」から、空腹で仕事をするのはNG。「食べながら話そうか」と声をかけることもあるそうです。