政府は6月15日、「骨太の方針」を閣議決定、その中で、外国人労働者の受け入れを拡大する方針を掲げた。「現行の専門的・技術的な外国人材の受入れ制度を拡充し」、「一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人材に関し、就労を目的とした新たな在留資格を創設する」という。具体的な業種としては、農業、介護、建設、宿泊、造船をイメージしているもようだ。
労働力不足は経営者の不幸で
労働者と日本経済には幸せ
そもそも、今回、「外国人労働者の受け入れ」が浮上した背景には、昨今の「労働力不足」がある。しかし、「労働力不足」という言葉は、経営者目線の言葉だ。「今の給料では労働力が集められないから、賃上げをしなければならない。それは嫌だから、外国人労働者を連れてこよう」ということならば、それは労働者にとって迷惑千万な話だ。
だいたい、「不足」という言葉は、否定的なニュアンスの言葉だから、例えば「仕事潤沢」とでも言い換えればいいと、筆者はかねてから主張している。もっとも、筆者はコピーライターではないので、もっといい言葉を誰かが使い始めてくれることを期待しているのだが。