「自分も楽しいし、相手の役にも立つ」仕事をする

本田健(ほんだ・けん)
作家
経営コンサルタント、投資家を経て、育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタートする。「お金と幸せ」「ライフワーク」「ワクワクする生き方」をテーマにした1000人規模の講演会、セミナーを全国で開催。著書は、100万部を突破した『ユダヤ人大富豪の教え』(大和書房)など、著書は130冊以上、累計発行部数は700万部を突破している。2017年にはアメリカの出版社Simon & Schuster社と契約。初の英語での書下ろしになる著書はヨーロッパ、アジアなど世界25ヵ国以上の国で発売されることが決まっている。(Photo by 森藤ヒサシ)

佐々木:「第4の手紙:【行動】」の中にも、印象的な言葉がありました。亡き祖父は、主人公の敬に、

「行動には、
【1】「将来、不都合があるからイヤイヤやる行動」(マイナスの行動エネルギー)
【2】「今、楽しいからやるワクワクする行動」(プラスの行動エネルギー)
の2種類がある」

 と書き残しています。
人生は楽しむためにあるはずなのに、「家賃やローン、生活費が払えないという不都合な状態になるのが嫌」という理由で、嫌々ながら、しかたなく仕事をしている人が多いと思うんです。
 僕自身を振り返ってみても、「やりたい仕事」よりも、目の前にある「やらなければいけない仕事」に追われ、「ワクワクすること」を忘れてしまうことがあります。

 もちろん、「やるべきこと」をやる中で得られる充実感はあるし、「期待に応えること」も、「人に求められること」も、喜びになる。けれど、「やらなければいけないこと」を優先するあまり、「やりたいこと」がおろそかになっているのではないか、と思うことがあるんです。

本田:諸説ありますが、「働く」の語源は「傍(はた)を楽(らく)にする」だといわれています。「はた」というのは「他者」のことですから、「他者の負担を軽くしてあげる」というのが、もともとの「働く」の意味でした。ですから僕たちは、自分のニーズよりも、クライアント、取引先、お客様のニーズを優先させようとする傾向にあるわけですよね。

 たしかに、「相手のニーズに応える」ことが仕事の本質であることは、間違いないでしょう。けれど、あまりにも、相手のことばかり意識していると、自分軸がズレて、相手軸に寄りすぎることになりかねない。つまり、「相手のためにはなるけれど、自分のためにはならない状態」に陥って、結果的に仕事がつまらなくなってしまうんです。
 相手軸で考える人は、困っている人や苦しんでいる人がいると、見過ごせず、手を貸してしまいがちなので、自己犠牲がすぎないように、注意が必要です。「自分も楽しいし、相手の役に立つ」という一線を意識しながら、仕事をすることが大事だと思いますね。

<第3回へ続く>