価格は最低でも2万円超
最高では5万円近いデニムも

デニムのタグには使用した人の職業名が記載される。
デニムのタグには職業名が記載。中には4万円以上の高値がつくものも

 価格は決して安くない。最低価格で2万6800円から最高価格は4万8000円(いずれも税抜き)までの価格が付けられている。価格の評価は色の落ち感、破れ具合などで7段階に分かれている。破れているからといって、決して安くなるわけではなく、デニム全体の“味わい”があれば高値がつく。

「やっぱりよく動く職業の方、しっかりと履き込まれたデニムは高値がつきます」(和田氏)という。

「デニムを履いてもらっている方々は我々の活動の趣旨をよく分かった上で履いてもらっています。愛情を持って尾道デニムを育ててもらっています」

 つまりデニム1本1本に、履いた人の生活があり、日々の仕事が刻み込まれているというわけだ。こうした取り組みによってデニムの付加価値が高まるのは分かるが、それにしてもなぜ、これほど手間暇のかかるデニムの販売に踏み切ったのだろうか。

デニムで尾道ブランドを確立し
地域の活性化を進める

 尾道デニムプロジェクトを手掛けているのが「ディスカバーリンクせとうち」という企業である。地域の活性化のために観光を手段として事業と雇用を創出するという方針を持っており、尾道市内を中心に宿泊施設やシェアオフィス、自転車の販売、レンタルを行うサイクル事業などを手掛けている。

 その一つのプロジェクトが尾道デニムプロジェクトで、デニムで尾道ブランドを確立し、尾道という地域の活性化を進めていこうという狙いだ。