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星稜対済美でタイブレーク制適用の末に、済美の矢野功一郎選手が甲子園史上初となる逆転満塁サヨナラホームランを放った星稜対済美でタイブレーク制適用の末に、済美の矢野功一郎選手が甲子園史上初となる逆転満塁サヨナラホームランを放った 写真:日刊スポーツ/アフロ

大阪桐蔭の春夏連覇で幕を閉じた今年の夏の甲子園。賛否を含め議論となったのが、今春から導入された「タイブレーク制度」だ。今大会で初適用となったタイブレーク制度には、どのような成果が見られただろうか? 導入の経緯とともに考察する。(文/花田雪)

タイブレーク導入の2つの理由

 8月21日に閉幕した第100回全国高等学校野球記念大会。通称、夏の甲子園。

 記念すべき100回大会、ここ数年過熱し続ける高校野球人気の後押しもあり、連日のように甲子園球場には観客が押し寄せた。

 主催者発表では、大会16日間を通じての総入場者数は史上初めて100万人を突破し、101万5000人を記録。1日平均で6万3000人を超える観衆を集めていた計算になる。

 日本最大のスポーツイベントと言っても過言ではない夏の甲子園。100回という区切りの今大会では、1つのルール改正が行われた。

 それが、「タイブレーク制度」の導入だ。