皆さん、こんにちは。自分で言うのもなんやけど、「採用の神さま」小畑重和です。

 北京で総合商社の前人事部長にお会いしました。今年は商社も4月から選考をスタートさせているとのこと。よかった、よかった。ひと安心です。昨年のように商社の選考が6月開始になれば、最終意思決定できない学生がヤマのように増えますからね。しかも多くの学生は残念ながら不合格になり、例年より大幅に遅れての再スタートになるわけです。ですから、「人気企業は極力早く選考を終わらせて、早々に内々定出しも完了して欲しい」とこの連載で常々ボクは言っています。まずは、よかった、よかった。

 さて、北京に中国人学生の面接に来られている、ある企業の社長がこう話されました。

「今年はまだ内定を出してないんですが、去年は内定を出した6人中5人に逃げられました」

 えーーっ!6人中5人に逃げられたって!?

 今回も前回に引き続き、内定から意思決定までの話をさせて下さい。

採用は戦争であり営業なんです

 6人中5人が辞退ですか!

「そうなんです。昨年は4月に6人内定を出しました。しかし、震災の影響で選考を遅らせていた人気企業が5月以降に選考を始めたので、それから逃げられました。さすがに事業計画を修正せざるをえなかったですね」

 そりゃ計画も狂いますよね!採用の失敗は、下手すれば死活問題ですからね。ところで、4月に内定を出した時に、「内定を受けてくれるんやな!」と確認されましたか?

「いえ、特に…確認はしていません」

「キミは内定!」って言って、そのまま帰したんですか?

「はい…。内定です。一緒に頑張ろう!と言って帰したんだと思います。本人の意思・状態を明確には聞いていませんでした」