日本企業の今後の景況感(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 皆さんこんにちは。三井住友アセットマネジメント調査部です。毎週土曜日に「ビジネスマン注目!来週の経済、ここがポイント」をお届けしています。

 世界経済は、減税や財政支出増によって力強さを増している米国経済に牽引される形で数字の上では堅調に推移しています。しかし、地域や産業ごとで強弱にばらつきが見られる他、米国の強硬的な通商政策や、トルコ通貨リラの大幅下落などもあって、安定感に欠けている印象です。

 日本経済も例外ではなく、景気が冷え込んでいる訳ではないものの、好調な経済データが続いている訳でもありません。GDP成長率を見ると、1-3月期は9四半期ぶりに前期比でマイナスに落ち込んだのち、4-6月期は回復して前期比年率で+1.9%と高めの成長率を記録しました。とはいうものの、経済データは強弱まちまちとなっていて、必ずしも力強さを感じるものではありません。

 今週は日本企業が置かれている環境を確認し、投資や賃金・雇用といった将来の経済成長につながるものがどのような展開を見せるかについて考えてみたいと思います。

 まず、世界経済の状況について、簡単に整理しましょう。

米国に牽引され堅調に拡大する世界経済
2018年は前年比+3.9%の経済成長へ

 IMFの予想によると、2018年の世界経済は前年比+3.9%の経済成長が見込まれています。その内訳は、米国が同+2.9%で前年から0.6%ポイントの加速が見込まれている一方、ユーロ圏は0.2%ポイント減速の同+2.2%、日本は0.7%ポイント減速の同+1.0%見込みとなっています。

 また、今年4月以降に進んだドル高の影響もあり、アルゼンチンやトルコ等の新興国通貨が大きく下落しています。国や地域によっては利上げによって通貨下落の防衛を図っているところもあり、そういった国や地域では経済成長見込みが引き下げられる傾向にあります。

 世界の貿易量も、ここにきて足踏み状態となっています。オランダ経済分析局が発表したデータによると、4-6月期の世界の貿易数量は前期比年率で▲0.1%と、わずかながらも9四半期ぶりに減少しました。今年の春以降、米国の追加関税のニュースが出ていて駆け込み輸出もある模様ですので、これらのデータがどの程度実態を表しているのかやや判断が難しい面もあります。

 このように、世界経済はGDP成長率で見れば堅調ですが、実際は強弱が混じった状況と見ておいてよさそうです。