「発想刺激を受けること」を人脈作りの目的に据えると、「おもしろい人ネットワーク」を築くことが必要になる。ネットワークを広げる方法は3つある。(1)偶然の出会いを「おもしろい人だったな」で終わりにせず、次回会う日をその場で決めてしまうこと、(2)互いの知っているおもしろい人を紹介し合うこと、(3)興味をひかれたものがあればそれを仕掛けた人に会ってみるなど、おもしろい人をたどってみることだ。

◆「変な人」を育てる
◇意欲的に働ける環境づくり

「変な人」がのびのびと働き活躍するには、「どのように育てるか」「どのような仕組みを整えるか」という会社側の視点が欠かせない。

 世の中には「理不尽なこと」が横行している。評価が公正ではなかったり、企画や行動の良し悪しが上司の私情で決められてしまったりする。その理不尽によって、社員はやる気を失ったり、不平不満を溜めたりしてしまうものだ。そうなってしまうと、社員の気持ちは腐り、個々の力は伸びず、会社の業績は危うくなる。だから上に立つ人は、下の人が気持ちよく、意欲的に働ける環境を整えなければならない。

◇「目標シート」より「企みシート」

 JTには派閥がない。そのため、社員1人ひとりの実績や能力を公正に評価することができる。異動は本人の適性を見て行われるし、年功序列制度はすでに廃止されている。

 評価についていうと、従来、管理職は年度の初めに「目標シート」を書くことになっていた。「目標シート」で目標を設定し、それをもとにして年度末に達成度などを評価して昇給や賞与に反映させる仕組みだ。しかしこの仕組みでは、思い切った目標を書くことができなかった。目標を達成しなければ、普通の評価すらもらえないからだ。

 そこで著者は、「企みシート」という新しいフォーマットを採用することにした。これは、できて当たり前の目標ではなく、達成確率が3割くらいのストレッチ目標を書くシートである。そこに掲げられる目標には夢があり、書くほうも読むほうもワクワクするという。