狙った人材は、トップ自らお茶に誘って口説く――。『週刊ダイヤモンド』9月22日号の第一特集「新・価格の支配者 メルカリ」の拡大版として、メルカリの幹部たちのインタビューを特別連載でお届けする。1回目は小泉文明社長にメルカリの成長の歴史や人材採用の秘訣を聞いた。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 大矢博之、委嘱記者 村井令二)
――小泉社長は2013年12月入社。創業メンバーからやや遅れての参画です。入ったばかりのメルカリはどんな会社だったのですか?
僕は社員ナンバー17番で入社しました。辞めた社員もいたので、規模は10人ちょっと。当時の会社は六本木のシェアオフィスにあり、(共同創業者の)山田進太郎と富島寛が良いアイデアを出し、それを優秀なエンジニアが形にして、デザイナーがデザインしていくという流れで、とにかく良いアプリを作ることにフォーカスしているチームでした。
一方、会社としては、人事制度など色々と手が付けられていない部分もあったので、そうした機能を整える必要がありました。だから、良いものを作る方は山田と富島に任せ、それ以外は全部僕がやりますって役割分担でしたね。
――「それ以外全部」とはどんな役割ですか。