インドはロシアからの地対空ミサイル購入で合意した。米国は制裁も辞さない姿勢を見せていたが、これを振り切った格好だ。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は年次の2国間協議のためにインドを訪問。これに合わせて5日、50億ドル(約5700億円)相当のミサイルシステム購入契約が交わされた。プーチン首相とインドのナレンドラ・モディ首相は共同記者会見で合意に触れなかったものの、共同声明で合意に言及した。インド外務省が発表した声明は「両国は『S400』長距離地対空ミサイルシステムをインドへ供給する契約の締結を歓迎する」とした。インド政府関係者によると、向こう2年でシステムのうち5基を導入する予定。合意からは、インドがロシアとの関係を改善し、武器供給元を分散させようとする取り組みがうかがわれる。