中国の華為技術(ファーウェイ)は10日、人工知能(AI)チップ2種を発表した。米半導体企業が独占する先端技術分野に参入し、牙城の切り崩しを狙う。ファーウェイの「アセンド(Ascend)」半導体は、サーバーに搭載され、アルゴリズムのプログラミングなど、複雑なAIタスクに対応可能。2つめの半導体は、スマートフォンなどのデバイス向けで、より一般的な機能に対応する。ファーウェイはAIチップ参入により、エヌビディアやインテル、クアルコムなど、米大手企業に攻勢をかける構えだ。またファーウェイの動きは、中国当局が掲げる産業振興策「中国製造2025」にも合致する。ファーウェイの徐直軍(エリック・シュー)会長は上海での会合で「コンピューティングパワーはAIの基礎だ」とし、「われわれは一段と手頃で、豊富なコンピューティングパワーを提供する必要がある」と述べた。