米連邦準備制度理事会(FRB)が24日公表した地区連銀景況報告(ベージュブック)によると、企業は米経済成長について明るい見通しを持ち続けている。その一方で、関税による一段の費用増に警戒感も示した。12地区連銀の大多数は今月15日以前の情報を基に、秋口の経済成長は緩やかからまずまずのペースだと報告した。労働力不足や貿易摩擦の影響など、特に製造業で不透明感が浮き彫りになった。トランプ政権の発動した輸入関税への報復措置で、米国製品には追加関税が課されている。クリーブランド地区連銀管轄地のある運送業者では、関税によってハンドリフト、タイヤ、包装資材が値上がりした。多くの企業が関税関連の費用増を顧客に転嫁したか転嫁する見通しだが、できない場合もある。関税によって原材料費が膨らみ、事業戦略を見直す企業もある。例えば、バージニア州のある陳列ケースメーカーは、材料の輸入元を中国から他国に切り替えようとしている。