中国の軍属の科学者が、米国をはじめとする技術先進国の学者らとの研究協力を大幅に拡充させている。時には身元を隠し、受け入れ先の大学に軍属であることが分からないようにすることもある。こうした実態が、最新の調査報告書や大学関係者とのインタビューで明らかになった。中国人民解放軍は過去10年間に2500人余りの科学者や技術者を外国留学させていたことが、オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)の調査で分かった。ASPIは豪政府が2001年に設立した無党派のシンクタンクで、中国共産党による同国への内政干渉について痛烈な議論を展開している。調査報告書によると、同軍の科学者が外国の研究者と共同で執筆した論文数(専門家の査読を受けたもの)は、2007年の95件から、昨年は734件と同期間に8倍近くに増えた。
中国軍科学者の留学急増、身元隠すケースも
外国に数千人を派遣、米有力大学との共同研究も
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