中国企業が米国国内に、古紙やプラスチックを加工処理する拠点を相次いで開設している。中国に直接輸入するには不純物が多すぎると中国政府が判断したリサイクル資源を受け入れるためだ。して以降、米国からの古い段ボールや新聞紙、廃プラスチックの出荷量は頭打ちとなり、中国の包装会社やプラスチック製造会社は材料不足に陥っている。そうした企業の一部は、中国で原材料を確保できない段ボールやパルプ、プラスチックペレットを製造するため、米国の工場を買い取ったり、新たに建設したりしている。中国の大手製紙メーカーなどは、米国で供給過剰になった安いリサイクル素材に目をつけている。「中国が引き受けなくなった今、プラスチックごみは至る所にある」。米国で長年、プラスチックくず取引業を営むソン・リン氏はこう話す。同氏はジョージア州で工場開設の準備を進める。廃プラスチックをペレットに加工し、中国に輸出するためだ。