米アルファベット傘下のグーグルは長らく、型破りな企業文化と手厚い福利厚生により、同社が製品からその野望に至るまで、格別な企業であるとのメッセージが伝わると自負してきた。そして従業員も、何年もそう信じて働いてきた。だが、は、社内で浮上しつつある信頼の危機を浮き彫りにした。不信感が広がれば、グーグルの評判は大きな打撃を受け、野心的な職場としてのグーグルの地位が揺らぎかねない。リスク専門家やアナリストはそう指摘する。「グーグルは高い道徳基準を持つ会社だと信じてきた」。こう話すのは、ニューヨークでデモに参加したグーグルのソフトウエアエンジニア、ジョン・コーエン氏(28)だ。「昨年くらいから、そうじゃないことが露呈し始めた」