一方、「易操作性1号消火栓」「2号消火栓」「広範囲2号消火栓」の3タイプは、ホース筒先に開閉バルブが付いているので1人でも操作が可能です。以下が大まかな使用手順になります。

1人操作する場合の、屋内消火栓の使い方
1人操作する場合の、屋内消火栓の使い方(出典:総務省消防庁) 拡大画像表示

 筒先(ノズル)とホースを取り出したうえで、開閉バルブを開けます。バルブを開けると自動的にポンプが起動するので、起動ボタンを押し忘れる心配はありません。

 火元に近づくほど、煙・炎・熱風などで2次災害のリスクがありますから保護具(防煙マスク、手袋)などは必ず着装しましょう。1人での操作が可能であっても、できれば1人での行動は避け、複数人で対応しましょう。消火後にはバルブを閉めることも忘れずに。

 また屋内消火栓の放水で気をつけなくてはいけないのは水損です。消火時は大量の水が出続けるため、火元の下階まで水損し、数百万以上の被害になってしまうことがあります。最近は大量注水を予防するための放水量を調節できる「噴霧注水」ノズルも開発されています。

 握り拳ほどの小さな火であれば、まずは、ペットボトルのお茶やコーラでも消えることや可燃物を部屋の外に掃き出すことで叩き消すこと、など代替方法も覚えておくと良いでしょう。

注目!地域で使える「スタンドパイプ」

 さてこれまで私設消火栓の種別と使い方をまとめてきました。

 実は近年、全国の市区町村のあいだで期待されているのが、公設消火栓を使った地域住民やによる初期消火活動です。

 公設消火栓は公道に設置され、消防署員・消防団員が消火活動に利用するのが一般的です。ですが、大規模な地震で火災が発生し、消防署員・消防団員が迅速に対応できない場合に、この公設消火栓を使って、地域住民や自主防災組織に初期消火活動を担ってもらうものです。

 こうした目的から、多くの市区町村が地域の自主防災組織に対して「スタンドパイプ」や「D級可搬式ポンプ」など専用資機材を配備するようになりました。公設消火栓は1000L/分と高圧ですが、こうした専用資機材を用いて、事前に訓練をきちんとすれば誰でも簡単に使用でき、大規模災害時では恐らく一番役に立つ方法であると思います。