>>前編『火災対策は「昭和のバケツリレー」に学ぶべき理由』より続く
火災でも消防は来られません
さて、現代は本当に火災の発生は少なくなりました。若い消防士ではまだ一度も火災現場で消火作業をしたことがない、なんていう消防士もいるほどです。実火災の経験が少ないため、多くの市民は、火災発生への対応が未熟です。
こんな時に大規模地震の発生により火災が複数の場所で発生したらどうなるでしょうか?
当然、通常の消防力では対応できません。そこにいる皆さんが初期消火の初動対応を行い、必ず火災を制圧しなければ延焼が進み大きな被害が広がります。
もう一度言いますね。大規模災害時には消防隊も自衛隊も直ぐには来られません、あるいは当分来ません。そこにいる皆さんで対応しなければならないのです。火災は唯一人間の力で制圧できる災害であることを再度、思い出してください。
消火器で火災は消せません!
さて、初期消火といえばまず身近にある消火器ですね。これさえあれば初期消火はばっちりのはずですが、初期消火の限界はどの程度でしょう。一般的なものでは炎が天井(2~4mぐらい)に届く手前と言われております。
消火器の種類については、後ほど解説しますが、まず、消火器といっても、すごく小さいものから結構大きなものまで、いろいろなサイズがあります。
3型 薬品量1000g
4型 薬品量1200g
5型 薬品量1500g
6型 薬品量2000g
10型 薬品量3000/3500g
20型 薬品量6000g
(その他、100型とか200型なんてものもありますが、家庭に置かれているのは10型が多いです。)