米半導体大手クアルコムの株価は上昇する以外にないのかもしれないが、それにも時間がかかりそうだ。7日午後の7-9月期(第4四半期)決算で、それが明らかになった。売上高は再びマイナスに転じ、調整後の営業利益は前年同期比19%減少した。ただ数字はおおむねウォール街の予想を上回った。クアルコムが示した10-12月期(第1四半期)の売上高の見通しは45億〜53億ドル。中間値では前年同期に比べて20%の減少を見込んでいることになる。それも、会計方法の変更によって予想より多くのライセンス収入が10-12月期に計上されることになったにも関わらずだ。つまり、クアルコムは来年度も苦戦を強いられるということだ。依然としてスマートフォン事業が同社のビジネスの大部分を占めているが、スマホ販売は世界的に低迷している。その傾向は来年も続く見通しだ。スマホの高級化で、消費者の買い替えサイクルが長くなっていることも要因だろう。
クアルコム、いまだ朗報来たらず
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