今回の働き方改革関連法案に先立ち、2010年には長時間労働を抑制し、労働者の健康を確保することを目的として、改正労働基準法が施行されました。これによって企業の取り組みにどのような影響があったのか、厚生労働省のアンケート結果を見てみましょう(「時間外労働削減のための取組に関するアンケート調査」2011年10月)。
「従業員間の労働時間の平準化」「残業を事前に承認する制度」「従業員の能力開発の実施や自己啓発の支援」の3つは、約8割で行われていることがわかりました。
実際にこれらの施策を行ったところとそうでないところを「生産性の向上」の面で比較してみると、「時間管理が評価される管理職・一般従業員人事制度の導入」「経営者等主導の労働時間削減プロジェクトの実施」は実施した場合の効果が大きいことがわかっています。こうした取り組みなどが、全体での残業時間の削減につながっていると考えられそうです。
参照:厚生労働省「時間外労働削減のための取組に関するアンケート調査」2011年10月 拡大画像表示