イエメンの反政府武装勢力「フーシ派」は、サウジアラビア領内へミサイル攻撃を行ったと明らかにした。米国が後ろ盾となった和平交渉で4年近くにわたるイエメン内戦が終結するという期待が広がっていたが、そうした機運に水を差す事態となっている。イエメン内戦では、イランが支援するフーシ派とサウジアラビア主導のスンニ派連合軍が対立。数百万人の住民が飢餓寸前となり、世界最悪の人道危機につながっている。フーシ派はイエメン北部の国境付近からサウジアラビア領内へ何年にもわたり定期的にミサイル攻撃を行ってきた。ただ来週スウェーデンのストックホルムで行われる国連(UN)主導の和平協議を控え、今月に入り攻撃を中断していた。ここ数週間、米国がサウジへの空中給油を停止するなど停戦に向けた圧力を強めていたため、和平に対する期待が再び広がっていた。