これまで漁業に参入しようとした企業は数多いものの、「漁業権の見返りに漁協から不透明な金を要求された」「一度参入を認められたものの、既存の組合員が後から理不尽な理由で反対し、脱退を余儀なくされた」(参入企業)などのトラブルが相次ぐ。現実的に企業は沿岸漁業と養殖からはほぼ締め出され、沖合漁業や遠洋漁業などの広域漁業のみで活動をしている。農業生産法人が1700もある農業とは大きく異なる。

 しかし、水産資源が減少する中、今後個人集団を基本としたこの体制のままで日本の漁業が生き残れるはずがない。

 ピーク時に200万人を超えた日本の漁業者は、17年時点で15万人に激減。これには兼業漁師も含まれるため、実質的な数字はもっと少ないといわれる。さらに、その半数が60歳以上だ。若手の新規就業者が増えない限り、日本から漁業を支える担い手は早晩いなくなる。就業者の40%が40歳以下というノルウェーなどとは対照的だ。