ベネズエラの将軍として抗議行動を武力で鎮圧したとして、非難されたマヌエル・ケベド氏。不和には慣れているはずだ。現在石油相となった同氏は、今後1年間、石油輸出国機構(OPEC)の議長を務めることになるが、そこでも石油カルテル内の対立やドナルド・トランプ米大統領との対立が待ち構えている。ベネズエラは、国際舞台で自国の野望を打ち出す場としてOPECを活用したいとの考えを示している。ベネズエラとOPECがいずれも、米政府との不安定な関係にあるためだ。ケベド氏は、議長としてOPECの声を代弁するつもりだと語っている。これは、いつ爆発するか分からない危険なカクテルとなる可能性もはらむ。カナダの金融グループ、RBCの主任コモディティー・ストラテジストであるヘリマ・クロフト氏は「今後1年はベネズエラをOPEC議長に迎えるには、最悪の年だ」と話す。
ベネズエラ出身OPEC新議長、波乱含みの船出
有料会員限定
あなたにおすすめ