JRの高輪とメトロの虎ノ門
新駅命名で分かれた反応
JR東日本は4日、JR山手線・京浜東北線の田町~品川間に開業する新駅の名称を「高輪ゲートウェイ」に決定したと発表した。新駅は2020年春に暫定開業する予定だ。
6月18日『「駅名」の謎、改称の意外な高額費用や新駅名には“流行”も』でも取り上げたように、駅名案は一般公募が行われた。JR東日本はあらかじめ、これは投票ではなく応募された全ての案を参考に選考するものだと予防線を張っていたが、駅名に対する評価は芳しいものではなかった。
主な批判としては、応募件数は1位が「高輪」8398件、2位が「芝浦」4265件、3位が「芝浜」3497件に対し、「高輪ゲートウェイ」はわずか36件、全体の130位だったということから公募の意味を問うもの。歴史ある山手線の駅名の中で、唯一、唐突にカタカナ交じりの長い駅名に違和感があるという指摘。ダサい、言いにくい、ピンとこないという反応だ。
対照的だったのは、翌5日に東京メトロが、同じく2020年春に日比谷線の霞ケ関~神谷町間に開業する新駅の駅名を「虎ノ門ヒルズ」と発表した際の反応である。東京メトロとしては初のカタカナ単語入りの駅となり、かつ乗換駅である銀座線虎ノ門駅とは異なる駅名になるなど、批判を招く材料は少なくなかったものの、概ね納得感のある反応が見受けられた。公募の有無など条件は異なるにせよ、なぜこうした違いが生じたのだろうか。