オーストラリアや日本、欧州連合(EU)など米国の同盟国は、中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)を巡り、新たな安全保障上の懸念を相次ぎ指摘している。ファーウェイへの圧力は一段と高まりつつある。サイバーセキュリティー専門防衛機関であるオーストラリア通信電子局のマイク・バージェス長官は、8月に第5世代移動通信システム(5G)の導入プロジェクトからファーウェイを排除したとことを明らかにしている。新技術は通信基盤となるだけでなく、サイバー攻撃で破壊されかねない重要インフラも支えるためで、過去の技術革新より戦略的な重要性が増しているという。バージェス長官は「未来の5G網がなければ、電気や水の供給が混乱し、金融セクターやその一部も影響を被りかねない」と指摘。「そのため、始めからセキュリティーを確実にすることが重要で、根本的な問題だった」と語った。