──入浴すると、健康面にはどのような効果があるのか教えてください。

「お風呂博士」の石川泰弘さん石川泰弘(いしかわ・やすひろ)/順天堂大学院博士課程後期終了。バスクリンに勤務するかたわら、自らも温泉入浴指導、睡眠改善インストラクターの資格を取得し、博士(スポーツ健康科学)の学位を取得。現在「お風呂博士」としてさまざまなメディアへの露出や入浴による健康・美容の講演を行うなど、マルチに活動している。

石川 入浴と睡眠のデータを取ってみると、入浴した方がシャワーのみで済ませた場合に比べて、翌朝の疲労回復度が高いことが分かっています。人間の体は、夜スムーズに体温が下がると深い眠りに入るようにできています。寝る前に入浴すると、体温は一時的に上がるのですが、血管は拡張しているので、かえって熱放散が進んでスムーズに体温が下がるんです。

 実際に、湯船に浸かる入浴をした時とシャワーで済ませてしまった場合では、入浴した方が睡眠中の心拍数や交感神経が下がるため、起床時の覚醒度や疲労回復感が非常に良かったという報告もされています。

──頭と体の調子が整えば、仕事の生産性も上がりそうですね。

石川 入浴とオフィスにおける仕事効率の直接的な研究ではないのですが、大学生を対象に、入浴によって「パーデュペグボードテスト」という、作業効率がどう変化するかを見た研究があります。その研究によると、入浴することで作業効率は高くなっていました。

健康面も含めて
社員の生き方を理解する

──従来、健康管理は個人がすべきこととされていました。ここまで会社が社員の健康をサポートするべきなのか、疑問に思う経営者もいるかもしれません。

高橋 当社の場合、人々の健康のサポートに取り組んできたという背景もあり、福利厚生を手厚く整備したり、水・木・金曜日をノー残業デーにするなど、社長が理解を示す風土ができています。