アップルが「iPhone(アイフォーン)メーカー」からの脱皮を図っている。テキサス州オースティン、カリフォルニア州サンディエゴとカルバーシティ、ワシントン州シアトルで新たに拠点を開設するとの計画は、サービスやデバイスの高額化へと事業の軸足を移す新生「アップル」への布石だ。13日に発表された拡張計画は、進化するアップル事業モデルのそれぞれの特徴を物語っている。カルバーシティは動画配信に注力するアップルをハリウッドに近づける。シアトルはマシーンラーニング(機械学習)の拠点だ。音楽配信リストの個別対応や音声認識人工知能(AI)の「シリ」の改善に向けたアルゴリズムの開発が可能になる。サンディエゴとオースティンは半導体エンジニアの人材が豊富。カスタムチップ(特定の目的や製品に対応可能な半導体)の性能を向上させる有力な人材を確保できれば、アップルはiPhoneやタブレット端末「iPad(アイパッド)」、パソコン(PC)「Mac(マック)」などの製品から、さらに稼げるかもしれない。
「新生アップル」への布石、拠点開設が描く未来像
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